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Alfie 〜マイルスも評価したバカラック会心のバラード〜



What's it all about, Alfie?


作曲バート・バカラック、作詞はハル・デヴィッドの盟友コンビ。多作だし、この時代のバカラック=デビッドの魔力は半端ないですが、やはりバラードとえば、この一文ではじまる曲が自他ともに認める代表作なのではないでしょうか。
「ロングラアイランドにいたハルが電話で書き上げた歌詞を聞かせてくれたとたん、これは彼の最高傑作、いや、だれが書いた歌詞だとしても最高傑作だと確信した。実に、実にすばらしい歌詞だった。」(バート・バカラック「バート・バカラック自伝」より)

1966年公開、同名映画のタイトルソング。アルフィーというと、若い子はジュード・ロウのイメージかもしれないけど、オリジナルはマイケル・ケイン主演のイギリス映画。主題歌がこのバカラック=デビッド、映画音楽はソニー・ロリンズが担当というゴージャスさ。全編にわたりオーケストレイションを従えて吹きまくっています。彼の作曲した同名のインストナンバーも存在し、ジャズメンにはこちらの方もポピュラーです。

通常このバカラック=デビッドコンビは曲先で、バカラックが先に曲を書き、それにハルが歌詞をつけるというスタイルが多かったそうですが、この曲は映画の内容に沿ったものにしようということで、逆の順番で作られました。
ハルの方はマイケル・ケインの劇中のセリフ「What it’s all about」を出だしにしようと思いついてからは全部仕上げるのに1時間もかからなかったということですが、バカラックの作曲の方はかなり難航したそうです。

出来上がった曲を聴いて、映画の監督のルイス・ギルバートは当時のイギリスの人気歌手(ビートルズのプロデューサー、ジョージマーティンの秘蔵っ子)シラ・ブラックに歌わせたいという言い出します。
ところが音源を聴いたシラ本人は、音域が広く、犬の名前みたいな「アルフィー」を連呼する曲は歌いたくない」と言い出し、さまざまな条件をつけて断ろうとしました。「バカラック本人がアレンジしないと歌わない」、「バカラック本人がスタジオで指揮してくれないと歌わない」、「バカラック本人が演奏してくれないと歌わない」と、いろいろわがままをいったつもりが、そのすべてがすんなりOK。バカラック自身、当時のイギリスのスターであるシラとセッションを仕切る予定だったジョージ・マーティンに会えるのが楽しみだったのだそう。
録音はアビーロードスタジオ。ジョージ・マーティンですから…
そしてバンドはオーケストラを従えた大規模なもの。バカラックですから…
レコーディングはバカラックの完璧主義のため、なんと28テイクにも及んだそうです。いまと違って最初から最後まで一発録りで、何度もやり直させられるのですから、シラも最後の方はブチ切れ寸前。しかしそれが功を奏したのか(笑)このシラのヴァージョンは全英チャート9位を獲得しました。

ただしアメリカを含むインターナショナル上映版ではおとなの事情でシェールが歌ったものに差し替えられ、こちらも1966年7月、全米チャート32位を記録。ただ翌年11月にディオンヌ・ワーウィックのカバーが発売され、そちらは15位を記録したので、他のこの時代のバカラックの名作と同様、この曲もディオンヌの曲として記憶されるようになりました。
そのほかチャート的には、1968年にスティーヴィー・ワンダーが自分の名前を逆さ読みしたエイヴェッツ・レッドナウ名義でハーモニカのインスト盤を発表、全米チャート66位を記録しています。
日本では1996年ヴァネッサ・ウィリアムズの歌ったヴァージョンがドラマの主題歌となり一躍有名になりました。
2004年、アメリカで映画がリメイクされたときはジョス・ストーンがカバー。これもそこそこヒットした記憶がある。(ジョスは正直この頃がピークだったな…)そのほか、バーブラ・ストライサンド、カーメン・マクレエ、サラ・ヴォーンなどのヴァージョンも有名です。

バカラックも個人的に代表作と振り返り、セットリスト常連のナンバーですが、その自信のもとになったのは実はロスアンジェルスでマイルス・デイヴィスと奥さんのシシリーと夕食をともにしたとき、彼がかけてくれた言葉だったとか。常に自分の話しかしないマイルスが、ふと「アルフィーというのは実にいい曲だな」と言ったことがとてもうれしかったのだそうです。

和訳 by marico

どういうことなの アルフィー
今この時がよければいいってことなの
どういうことだと思う? アルフィー
生きる道を選択するとき
与えるより、たくさん手に入れるべきなのか
それとも惜しみなく与える優しい人間になるべきなのか

もしそんな親切な人間がバカをみるというなら
ねえアルフィー
非情でいる方が賢いのかもしれない
だけど強者だけが生き残るというなら
昔から語られる黄金律はどうなるの?

天国は存在すると信じているけど
もっともっと大切なものがある
神を信じない人でも
信じることができるもの

私は愛を信じるわ
本物の愛がなければ、ただ存在しているというだけ
あなたの人生に欠けていた
愛を見つけなければ
何者にもなれないのよ…アルフィー

心が導くままに、歩いてみたらいい
そしたらいつか愛にたどり着くことができる
アルフィー

●what’s it all about?…それは一体なんの話?どうなっちゃってるの?という意味もありますが、ここではit=「Life」と考えて、「生きること」を主語として考えるとわかりやすいと思います。
●old golden rule…黄金律。多くの宗教、道徳や哲学で見出される 「他人にしてもらいたいと思うような行為をせよ」という内容の倫理学的言明。(wikipediaより)


こっちのヴォーカルは差し替えられたシェール版の方だけど。(バカラックはシェールが歌うのすごいいやだったらしい。なのでディオンヌで口直ししたのね)しかしこのラストシーンいい。どうでもいいことだけど、この途中にも出てくるアルフィーわんこがうちの犬に似ている。


すばらしいチャカのバージョン。ライブでこれだからすごいや。この曲はやはり白い人より黒い人に歌ってもらったほうが個人的にはすき。


そういいつつ、白い人のだった。しかし当時このアレンジ結構斬新だったし、まだデビュー間もない頃のジョスの歌い方もソウルフルでいいなと思った。ジョスはこのときまだティーンだったと思う。


練習するならこの日本人になじみの深いヴァネッサウィリアムズ版がおすすめ。メロディとか覚えやすいと思います。ただしレコーディングのものは最後のA’メロディ、後ろから8小節めの後に1小節余分に挿入されているので注意あれ。しかし聖子なみのデコだし甚だしいな。


ドリームワークスレコードが2003年に企画したロン・アイズレー(元アイズレーブラザーズ)meetsバカラック。バカラックははじめは往年の曲のリメイクに乗り気でなかったらしいが、ロンの歌を聴いて一変。新しい解釈でのアレンジを楽しんでたらしい。こちらは実際のキャピトルスタジオでのレコーディングセッションのビデオドドキュメンタリー。
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