American Idol Season6(総括)

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昨年も少しだけ見ていたのですが、今年からついにはまってしまったのがアメリカンアイドル。(今シーズンは終了。次回のシーズン7はまた来年の1月中旬頃スタートすることでしょう)ご存知の通り、日本ではFOX JAPANで放送中のアメリカの勝ち抜きオーディション歌番組です。(なんとなく表現が昭和)昔むかし日本でも浅ヤンとか、もっと古いところだとスター誕生とか、オーディション番組はいろいろありましたが、やはりアメリカの裾野は広いということで、コンテスタンツのレベルも高いですし、審査員のキャラに合った甘辛コメントも毎回楽しみです。審査員の中では、やはりSimon Cowell(サイモン・コーウェル)の辛口コメントが一番面白いですが、語彙の少ないランディ・ジャクソンも、意味不明なポーラ・アブドゥルも好きです。

またTop12以降毎回登場してコンテスタンツを指導するメンターの顔ぶれも豪華で、今年はボンジョヴィや、ジェニファー・ロペス、ダイアナ・ロス、なぜかグウェン・ステファニとか、あと大御所トニー・ベネットも登場してました。大物=必ずしもいい指導者じゃない、ということもいえるとは思うのですが、やはり音楽業界のいろいろな修羅場?をくぐり抜けてきているだけあって、個人的にもためになるアドバイスが多かったと思います。個人的に特に良かったのがボンジョヴィと、トニー・ベネットがメンターを担当した回でした。トニー・ベネットの回のお題が「アメリカン・スタンダード」でまさに自分にはど真ん中のテーマですから、コンテスタンツが何をどうアレンジして歌うのか、トニーがどんなアドバイスをするか、審査員はどんなコメントをするか目を皿のようにして見てました。詳しいレビューはまた別記事で書くとして、トニーがアドバイスの中で何度も強調してたのが、「歌詞を大切にしろ」ということ。例えば、私がシーズンで一押しだったコンテスタントLakisha Jonesが「Stormy Weather」を歌った時、歌の終わりの部分に「ain't sunshine when he's gone」と面白フェイクをかましてたんですが、それをトニーは「そのフェイクは止めて最後の歌詞を歌い上げて」とアドバイスしてたのが印象的でした。結局ラキーシャはそれを無視して歌ちゃったというオチもありましたがw(しかしラキーシャのディーバ アティチュード?ともとられかねないメンターのアドバイス無視はこの回に限ったことではないのです) 個人的にはそれも良かったと思うのですが、なんでトニーはそういうこと言ったのかなとつらつらと考えてて、ジャズでは歌モノってどっちかというとちょっと下に見られるというか、楽器モノの方が「通」的に捉えられることが多くて、それについてはまた別の機会にじっくり書こうと思ってますけど、そんな中にあってトニーは楽器ではなく、歌い手にしか表現できない歌詞の表現を通して聴かせるということを、どっちかといういうとアレンジの妙に走りがちな若いコンテスタンツに伝えたかったんじゃないかなあと考えたりしました。

今回のシーズン6はこれまでのシーズンと比べると「レベルが低い」というのが大方の評判のようです。私自身は全部通してきちんと視聴したのはこのシーズンが初めてなので、比較はできないのですが、確かにジャンルも見た目もキャラクターもよりどりみどりの感があったシーズン5に比べると、突出した上手い人が3名(私の中では)いたんですが、その人たちのジャンルがバッティングしてること、あとの人はどちらかというと少しうす味だったかなという印象です。あと、今年は上手さを競い合うのか(テクニック的にも、味的にも)、人気を競い合うのか、という部分で一つの分かれ目になったシーズンだと思います。

というのも、シーズン6の最中に最も議論され、話題をかっさらったコンテスタントが、優勝者ではない…ということです。今回の優勝者はJordin Sparksという17歳の女の子でしたが、彼女以上に話題になり、ある種の社会現象ともなった?コンテスタントがSanjaya Malakarというインドとイタリアの混血の男の子。この人、私は決して下手くそではないと思うのですが(確かに歌い方はアメリカンアイドルが好みやすい熱唱系ではないですが)、毎回審査員に酷評され、しかしその容姿と毎回くるくる変わる面白髪型のせいで多数のファンを獲得し、世間の賛否両論を尻目にどんどん勝ち抜いていったのです。もちろん「視聴者の投票で勝ち抜きを決める」というこの番組の性格上、これまでのシーズンも明らかに実力より人気が先行して残っていく人がいましたが、今年ほどその傾向が顕著だったのははじめてかもしれません。もう1人特徴的なコンテスタントがファイナルまで残ったBlake Lewis。彼は歌だけでなく、得意のビートボックスを駆使したパフォーマンスとテディベア系?の容姿でティーンの女の子にものすごい人気でした。彼は選曲でも新しい空気を呼び込んだと思います。今までのアメリカンアイドルで選曲されてきた歌はどっちかというと、いかにもヴォーカルの人がオーディションで歌う用の曲という感じで似たりよったり&いつの時代の選曲だよって感じのも多かったのですが、彼は311とかMaroon5とかKeaneの曲とかいまのヤングらしき選曲してて新鮮でした。しかし審査員が「この曲は知らないけど…」とか言いつつコメントしてたのが、えーっという感じでしたが…。

しかしいくらアメリカは広く、層も厚く、新しい子が出てくるといっても毎年こんなにどんどん上手い人を出してたら限度があるんじゃないかと思うのですが、シーズン7はどうなるのでしょうかね。今年は「Idol gives back」というチャリティ企画など新しい試みもあったにも関わらず、例年おばけ番組といわれる程だった視聴率にかげりが見られたようです。プロデューサーのNigel Lythgoeも「今年はメンターの豪華さに隠れて、コンテスタンツのエピソードやキャラクターを見せきれないまま終わってしまった」と反省しているようですが、果たして来年はどのようにテコ入れしてくるのか楽しみです。
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