MOONLIGHT SERENADE

The Evening Light, Mill Rose Inn, Half Moon Bay, California, USA / Wonderlane
しばらくスタンダード曲の更新をしてなかったので、たまった分をいくつか更新します。今月の朝日カルチャーセンター「英語で歌うスタンダード」の課題曲は「MOONLIGHT SERENADE」です。
6月ってことで…。
歌詞はこちら via Lyrics.com
訳詞とうんちくは以下に
↓
1930年代末の最大のビッグバンド、グレン・ミラー楽団のテーマソングとして有名な曲。
グレン・ミラーは1904年アイオワ州生まれ。コロラド大学を中退し、音楽の世界に入り、ニューヨークでトロンボーン奏者としてスタートしましたが、当時のジャック・ティーガーデンやトミー・ドーシーといった超一流のプレーヤーにはコンプレックスもあったとか。しかしそんな弱点をカバーして有り余る程の作・編曲の才能がありましたからねえ。
1937年に自分のバンドを結成。一度は失敗に終わりましたが、1938年に再起し、ブルーバード・レコードと契約を締結します。そして翌1939年4月4日に録音し、楽団のバンドテーマとなったのがこの「ムーンライト・セレナーデ」です。ビルボードで3位となり、それから15週間チャートインしたそうです。
この曲のクラリネット・リードでグレンミラー楽団は独自のスタイルを確立、その後も「イン・ザ・ムード」「茶色の小瓶」などの大ヒットを生み出したのはご存知の通り。
この曲はグレン・ミラー本人の手によるものですが、もともとは学生のときの作曲の課題として提出したものだったそうです。こうしたスタンダードの曲にありがちですが、このタイトルと歌詞に至るまでに、いろいろなものがつけられたようです。一度は「Gone with the Dawn」「Now I Lay Me Down to Weep」(歌詞の作者は『Body and Soul』などで有名なEddie Heyman)などといったタイトルだったときも。後者は一度はリリースの話がありましたがバンドテーマとしてはあまりに陰気くさいということで取りやめになったそうです。確かに歌詞を読んでみましたが軽く鬱が入っていて、これだといまいち華やかさもないし、後世には残らなかったかも。
採用されたこのタイトルは、レコーディングの際、B面で録音したフランキー・カールのテーマ「サンライズ・セレナーデ」から「サンライズの裏側ってことでムーライトでどうだ?」と付けられたものだそうです。作詞はミッチェル・パリッシュ。最初に歌詞つきのボーカルヴァージョンを録音したのは1939年のカウントベイシー楽団(ボーカルはHelen Humes)でした。
この曲は当時ミラーが学んだ「シリンガーシステム」(音楽を幾何学的に捉えた理論で現在のバークリーのジャズ理論の元になっている)をベースに作曲されたもので、後のミラーサウンドの核となる曲になりました。
日本ではボサノヴァにアレンジする人も多いですが、個人的なベストはシカゴのビッグバンドのアルバムのカバー。6月になると取り出しては聴くアルバムです。
訳詞
君の扉の前で
歌う月影のセレナーデ
六月の夜、ここで君の手をとる時を待っている
ばらたちも溜息をつく
月光のセレナーデの調べに
輝く星の光が
今宵夢を見せてくれる
愛する人よ
君の瞳も星のように
明るく輝いているのに
気づいているかい
君に届くよう歌うよ
月夜のセレナーデを
夜が明けるまで
愛の夢の谷間を彷徨おう
君と僕
夏の空の下で
天国のようなそよ風が
木々に口づけをしている
これ以上待たせないで
そっと僕のところへ来てほしい
六月の夜に
君の扉の前で
月の光を浴びながら
愛の歌を歌うよ
ムーンライトセレナーデを
おまけ Moonlight Serenadeのもう1つの歌詞
Now I Lay me Down To Weep
Weep for the moon,
for the moon has no reason to glow now
Weep for the rose,
for the rose has no reason to grow now
The river won’t flow now
As I lay me down to weep
You went away,
and the break in my heart isn’t mending
You went away,
and I know there is no happy ending
There’s no use pretending
As I lay me down to weep.
When you were mine, the world was mine
And fate constantly smiled,
Now in its place I have to face
A pillow of tears, all through the years...
Though you are gone,
I still pray that the sun shines above you
Time marches on,
yet I know that I always will love you
I‘ll keep dreaming of you
As I lay me down to weep.
やっぱりなんといってもこれは名盤。
グレン・ミラーは1904年アイオワ州生まれ。コロラド大学を中退し、音楽の世界に入り、ニューヨークでトロンボーン奏者としてスタートしましたが、当時のジャック・ティーガーデンやトミー・ドーシーといった超一流のプレーヤーにはコンプレックスもあったとか。しかしそんな弱点をカバーして有り余る程の作・編曲の才能がありましたからねえ。
1937年に自分のバンドを結成。一度は失敗に終わりましたが、1938年に再起し、ブルーバード・レコードと契約を締結します。そして翌1939年4月4日に録音し、楽団のバンドテーマとなったのがこの「ムーンライト・セレナーデ」です。ビルボードで3位となり、それから15週間チャートインしたそうです。
この曲のクラリネット・リードでグレンミラー楽団は独自のスタイルを確立、その後も「イン・ザ・ムード」「茶色の小瓶」などの大ヒットを生み出したのはご存知の通り。
この曲はグレン・ミラー本人の手によるものですが、もともとは学生のときの作曲の課題として提出したものだったそうです。こうしたスタンダードの曲にありがちですが、このタイトルと歌詞に至るまでに、いろいろなものがつけられたようです。一度は「Gone with the Dawn」「Now I Lay Me Down to Weep」(歌詞の作者は『Body and Soul』などで有名なEddie Heyman)などといったタイトルだったときも。後者は一度はリリースの話がありましたがバンドテーマとしてはあまりに陰気くさいということで取りやめになったそうです。確かに歌詞を読んでみましたが軽く鬱が入っていて、これだといまいち華やかさもないし、後世には残らなかったかも。
採用されたこのタイトルは、レコーディングの際、B面で録音したフランキー・カールのテーマ「サンライズ・セレナーデ」から「サンライズの裏側ってことでムーライトでどうだ?」と付けられたものだそうです。作詞はミッチェル・パリッシュ。最初に歌詞つきのボーカルヴァージョンを録音したのは1939年のカウントベイシー楽団(ボーカルはHelen Humes)でした。
この曲は当時ミラーが学んだ「シリンガーシステム」(音楽を幾何学的に捉えた理論で現在のバークリーのジャズ理論の元になっている)をベースに作曲されたもので、後のミラーサウンドの核となる曲になりました。
日本ではボサノヴァにアレンジする人も多いですが、個人的なベストはシカゴのビッグバンドのアルバムのカバー。6月になると取り出しては聴くアルバムです。
訳詞
君の扉の前で
歌う月影のセレナーデ
六月の夜、ここで君の手をとる時を待っている
ばらたちも溜息をつく
月光のセレナーデの調べに
輝く星の光が
今宵夢を見せてくれる
愛する人よ
君の瞳も星のように
明るく輝いているのに
気づいているかい
君に届くよう歌うよ
月夜のセレナーデを
夜が明けるまで
愛の夢の谷間を彷徨おう
君と僕
夏の空の下で
天国のようなそよ風が
木々に口づけをしている
これ以上待たせないで
そっと僕のところへ来てほしい
六月の夜に
君の扉の前で
月の光を浴びながら
愛の歌を歌うよ
ムーンライトセレナーデを
おまけ Moonlight Serenadeのもう1つの歌詞
Now I Lay me Down To Weep
Weep for the moon,
for the moon has no reason to glow now
Weep for the rose,
for the rose has no reason to grow now
The river won’t flow now
As I lay me down to weep
You went away,
and the break in my heart isn’t mending
You went away,
and I know there is no happy ending
There’s no use pretending
As I lay me down to weep.
When you were mine, the world was mine
And fate constantly smiled,
Now in its place I have to face
A pillow of tears, all through the years...
Though you are gone,
I still pray that the sun shines above you
Time marches on,
yet I know that I always will love you
I‘ll keep dreaming of you
As I lay me down to weep.
やっぱりなんといってもこれは名盤。
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